半年後の自分に向けたスマートメーターを取り巻く技術のまとめ

HEMSやスマートメーターについて調べたけれど、いざ時間ができていろいろやってみようと思ったときには完全に忘れていそうなので書き留めておく。

背景

 改正電気事業法により、2016年4月から家庭部門の電力小売りを完全自由化。
従来の一般電気事業者(東電ttc)から解き放たれた旧・独占地域をめぐり新電力会社(PPS)が乱立し。2018~2020年をめどに発送電分離を予定。
環境負荷の低減や経済対策の一貫として「電力の見える化」を推進。
省エネ社会を目指す政府は2030年までに家庭で消費するエネルギーをゼロにするZEH[ゼッチ](net zero energy house)の実現を掲げ、その根幹をなすのが太陽光発電システム、蓄電池、そしてHEMS[ヘムス]である。

HEMSとスマートメーター

 HEMS環境では、家電とか太陽光発電システムとかスマートメーターとかをネットで繋いで外出先からエアコン入れたりお風呂沸かしたりできたら嬉しいなというエネルギーの一元管理と、スマートメーターにより電力の家計簿をつけてエネルギーの可視化ができる。

 現実的な問題としてHEMSを導入するにはかなり初期費用がかかるので実質的に家屋の新築時のみ設置できると考えたほうがいい。

 一方で、スマートメーター自体に通信機能がついているので使用電力の可視化くらいは出来る。
スマートメーターの取り付けは新電力会社と新たに契約するか、既存の電力計の交換期限を迎えると電力会社が勝手にやってくれる。
交換期限については電力計にシールではってあるので気が向いたら確認してみるといい。

スマートメーターの通信機能

 スマートメーターには3つの通信機能が備わっている。

  • Aルート:スマートメーターと電力会社を結ぶネットワーク。電線を通じて通信する。
  • Bルート:スマートメーターと家電を結ぶネットワーク。電線を通じて通信するG3-PLC規格と920MHz帯を利用するWi-Sun規格に対応。
  • Cルート:電力会社などがサービスを提供するためのネットワーク。

電力会社にネットを通じて申し込みすることでスマートメーターのBルートが使用できるようになる。

スマートメーターへの接続方法

1.メーカーの販売するHEMS用HGW(ホームゲートウェイ)でWi-Sun接続する。
 実際にHEMS環境が構築されていてスマート家電等も用意されているならともかく、スマートメーターに接続するためだけの手法としては大げさすぎる。
さらにこれだけのために既存の2.7/5.4GHz無線LANがあるところに新たに920MHzイーサーネットを構築するというのもエントロピー増えそうでやだ。

2.スマートメーター用PLCリピータを用いてG3-PLC接続する。
 住友電工スマートメーター用PLCリピータを開発という記事を見かけたが、その後続報がないようだ。
住友電気工業株式会社|プレスリリース 2014年 国内初、スマートメーター接続用PLCリピータを開発

3.Wi-Sunアダプタを用いてWi-Sun接続する。
 このWi-Sunアダプタでは専用アプリを利用可能なようだ。
Wi-SUN対応スマートメーター Bルートアダプター「SA-M0」 | スマートメーターBルート活用サービス(低圧向け) | IIJ
SA-M0 対応 ECHONET Lite Bルートデータ取得アプリの紹介 | スマートメーターBルートブログ


4.RssberryPiやArduinoでWi-Sun接続する。
 いかにもIoTっぽい。秋月電子に売ってるパーツを組み合わせてBルートをハックする。IoTっぽすぎて臭さすら感じる。

まとめ

 はじめはルンルンで書いていたがとても眠くなってきたので切り上げる。
今回、HEMSについてわかったことはエネルギー可視化によるエコ意識の向上・節電のために相当な金額の投資が必要ということだ。
資産のある人にはどんどんHEMSを導入してもらって市場価格の低下の一翼を担ってほしいところだ。

 また、「Wi-Sun スマホ」で検索していたらNICTのインタビュー記事を見つけた。
無線通信技術 Wi-SUN:「2年後にはスマホにもWi-SUN」――標準化を先導するNICTがWi-SUN普及に自信 (1/2) - EE Times Japan
「2年後にはスマホにもWi-SUN」と語っているが、記事から3年半たった現在でもスマホにWi-Sunが乗る兆候は見られない。
ぜひ頑張って欲しいところである。